TOEIC L&R TESTのリスニング対策として効果が期待できるディクテーション。
TOEIC対策に効果的なディクテーションはどのような方法なのかを知るのが大切です。
この記事では、TOEIC対策のディクテーションの効果的なやり方や、おすすめの教材・アプリなどについてご紹介します。
TOEICテストのスコアアップを目指している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
- TOEIC対策にディクテーションが効果がある理由
- 効果的なディクテーションのやり方
- ディクテーション実施時の注意点
- ディクテーション教材の選び方
- TOEIC対策におすすめの教材・アプリ
おすすめのTOEIC対策アプリ
TOEIC対策にディクテーションが効果がある理由
まずは、TOEIC対策にディクテーションが効果が期待できる理由についてお話します。
ディクテーションが効果がある理由
- 音声を書き留める必要があるから
- 聞き取れない部分を発見できるから
- 発音の知識が身につくから
- 書き取りで文法や単語を覚えらる
聞こえてくる音声を書き留める必要があるから
ディクテーションは、聞こえてくる英語を書き留めるというものです。
書き留めるためには、英語の音声をすべて正確に聞き取る必要があります。
そのため、細かい音も聞き取る能力が養えます。
聞き取れない部分を発見できるから
ディクテーションでは、英語をリスニングするだけでは気づかない聞き取れない部分を発見できます。
ディクテーションをするにあたって、英文を聞き取れず書き留められない箇所が出てきます。
例えば、冠詞の「a」「an」「the」が聞き取れなかったり、音のつながりのリエゾンで見たらわかる英語を把握できなかったりします。
リスニングで聞き取れない箇所を発見し、なくしていくことでリスニング力の向上につながります。
発音の知識が身につくから
ディクテーションすることで、聞き取れない部分が明確になります。
聞き取れない原因としては、知らない発音の仕方だったり、思っていた発音と違ったりなどがあります。
例えば、「stand up」の発音記号は「stændʌp」です。
スタンドアップとは言わず、スタンダップと言います。
音が繋がって発音されるリエゾンのパターンなどを覚えることで、発音の知識が身につきます。
書き取りで英文法や英単語を覚えられるから
ディクテーションは、英文法や英単語の知識向上にもつながります。
聞き取れなかったところを文法力でカバーできる場合もあるからです。
文法的にどのような単語が入るのか考えることで、英文法のスキル向上にもつながります。
また、知らない単語が出てきた場合は、覚えるきっかけとなり語彙力アップも期待できます。
効果的なディクテーションのやり方
効果的なディクテーションのやり方は以下の5ステップです。
効果的なディクテーションのやり方
- 短い英文の音声を聞く
- 聞き取った英文を書き出す
- 音声の原稿を確認し答え合わせする
- 聞き取れなかった箇所の分析
- 聞き取れなかった箇所を復習
STEP1|短い英文の音声を聞く
まずは、ディクテーションで使用する短めの音声を用意します。
また、書き取り用の紙とペンも用意しましょう。
使用する音源は公式TOEIC Listening & Reading 問題集などTOEICに関係するものが良いです。
STEP2|聞き取った英文を書き出す
次に、ディクテーションを実際に行っていく段階です。
英語の音声を流して、聞き取った内容を書き出していきます。
一文流したら音声を止めて書き留めましょう。
一度にすべて聞き取るのは難しいため、何度も音声を再生して徐々に完成させていくのが良いです。
何回も音声を再生しては、時間がかかるため、10回ぐらいまでを目安に次に進むようにしましょう。
STEP3|音声のスクリプトを確認し答え合わせする
ディクテーションが終わると、自分が書き取った内容とスクリプトが合っているのかを確認します。
スクリプトを確認することで、自分が聞き取れなかった箇所や、間違っているところなどがわかります。
STEP4|聞き取れなかった箇所の分析
ディクテーションで聞き取れなかった箇所を分析します。
ディクテーションで聞き取れない理由としては以下のようなものがあります。
- 知らない英単語だった
- 英単語の発音が思っているものと違った
- 音のつながりや欠落などの変化で聞き取れなかった
どのような理由で聞き取れなかったのかを把握し、英単語や英文をメモするのも効果的です。
聞き取れなかった英単語や英文の発音を覚えて、次の学習に活かしましょう。
STEP5|聞き取れなかった箇所を復習・音読
ディクテーションで聞き取れなかった箇所は、時間を空けて復習することを推奨します。
時間を空けて復習することで、記憶が定着するからです。
聞き取れなかった英単語や英文法などを復習して覚えることで、次回から聞き取れる可能性があります。
そして、リスニング力の向上につながります。
また、復習のときには音読することも効果的です。
ディクテーションする際の注意点
TOEIC対策にディクテーションを取り入れる場合に知っておきたい注意点についてご紹介します。
ディクテーションの注意点
- 自分のレベルに合わせた教材を使う
- 聞き取れない場合は数回で次に進む
- 単語のスペル間違いにとらわれない
- 聞き取れなかった原因を突き止める
- 継続して行うようにする
自分のレベルに合わせた教材を使うようにする
ディクテーションの教材を選ぶときには、自分のレベルに合ったものを選ぶようにしましょう。
難し過ぎる場合は、知らない英単語がたくさん出てきて全然ディクテーションできないかもしれません。
また、簡単過ぎる場合は、効率的にスキルアップできないでしょう。
現状の自分のTOEICスコアを参考に、教材の難易度を決めるのが良いです。
聞き取れない場合は回数を設定して次に進む
ディクテーションを効率的に進めるためにも、聞き取れない場合は回数を設定して次に進むようにしましょう。
音声を再生する回数を5〜10回などと設定して、聞き取れない場合はスクリプトを確認するステップに進みます。
同じ英文に時間をかけすぎると次に進むスピードが遅くなります。
英単語のスペル間違いにとらわれない
ディクテーションでは、聞き取れない箇所を把握するのが大切です。
英単語のスペルがわからない場合は、カタカナで書き留めておいても問題ありません。
スペルに気を取られずに、他の箇所を埋めることを優先しましょう。
聞き取れなかった箇所は原因を突き止める
ディクテーションでは、聞き取れなかった箇所を分析することが大切です。
なぜ聞き取れなかったのか理由を明らかにして、英単語や英文をメモします。
聞き取れなかった箇所の復習をすることで、記憶が定着し、知識が身につきます。
そして、次回からは聞き取れるようになるでしょう。
継続して行うようにする
ディクテーショントレーニングにかかわらず、TOEICの勉強は継続して行うのが大切です。
1日15分でもディクテーションする時間を作り、継続して学習することを推奨します。
TOEIC学習を続けることにより、徐々にハイスコアにつながります。
ディクテーション教材の選び方
ディクテーション教材の選び方についてご紹介します。
選び方のポイント
- 理解できるレベルの教材を選ぶ
- スクリプトがあるものを選ぶ
- 音声速度を調整できるものを選ぶ
自分が理解できるレベルの教材を選ぶ
ディクテーションの教材を選ぶときには、自分のレベルに合わせて選ぶことを推奨します。
音声を聞けるのであれば、一度聞いてみるのが良いです。
リスニング音声を聞いてみて、全然理解できなかったら難易度が高いということになります。
大体内容が理解できるぐらいのレベルの教材を使用するのが良いです。
スクリプトがあるものを選ぶ
ディクテーション教材を選ぶ際には、スクリプトがあるものを選びましょう。
リスニングの音声があれば紙に書き取ることはできますが、スクリプトがないと答え合わせができません。
書き取った内容とスクリプトが合っているのかを確認して、聞き取れない音を探すのがディクテーションの主な目的となります。
音声の速度が調整できるものを選ぶ
ディクテーションで使う教材は、音声の速度調整ができるのもおすすめします。
スピードを調節することで、難易度を変えられるからです。
音声の速度が調節できるのかもチェックするようにしましょう。
TOEIC対策におすすめのディクテーション教材
ディクテーションするためには、音源となる教材が必要です。
TOEIC対策におすすめの教材を以下の2つご紹介します。
TOEIC対策におすすめの教材
- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
- TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス
公式TOEIC Listening & Reading 問題集
公式問題集は、本番と同様の問題形式や同じナレーターによるナレーションが収録されています。
TOEICの問題やナレーターの声に慣れるためにも、TOEIC公式問題集を利用する価値はあります。
TOEIC公式問題集の音声は、abceedというアプリで無料で再生可能です。
価格 | 3,300円 |
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著者 | ETS |
発売日 | 2022年10月15日 |
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス
金のセンテンスは、TOEIC L&R TESTの頻出単語が収録された単語帳です。
約1500語が360文に集約されています。
1文がちょうどいい長さで収録されているため、ディクテーションにおすすめです。
価格 | 979円 |
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著者 | TEX加藤 |
発売日 | 2019年2月20日 |
おすすめのディクテーションアプリ
TOEIC対策アプリを利用してディクテーションができます。
ディクテーション機能付きのTOEIC対策アプリを以下の3つご紹介します。
おすすめのディクテーションアプリ
- スタディサプリENGLISH
- TEDICT
- ディクトレ
スタディサプリENGLISH
スタディサプリENGLISH(TOEIC® L&R TEST対策コース)には、ディクテーション機能が付いています。
アプリのディクテーションの場合は、紙とペンが不要です。
アプリに文字を打ち込む、または、選択肢の中から選ぶという方法でディクテーションします。
お手頃価格で利用できるTOEIC対策アプリです。
ディクテーション以外にも、シャドーイング機能や解説講座などがあり、コンテンツが充実しています。
料金 | 税込2,178円〜/月 |
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レベル | 全レベル |
TEDICT
「TEDICT」は、世界中で人気のTEDのプレゼンをディクテーションとして利用できるアプリです。
TOEIC800点を超える上級者におすすめな高度な内容になります。
もし「TEDは難しすぎる」と感じる方でも、TEDICTは速度調整が可能です。
そして、アプリの費用は800円の買い切りで利用できます。(2023年8月現在)
コストパフォーマンスからも大変おすすめです
料金 | 税込800円(買い切り) |
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レベル | 中級者〜 |
ディクトレ
ディクトレはディクテーション学習のために使用できる無料のアプリです。
約600問もの問題が収録されており、英語の理解を深めることができるでしょう。
日常の英会話シーンから実際のインタビューシーンやTOEICのようなビジネスシーンまで、多彩なトピックが含まれています。
音声のループ再生機能で難しい部分を何度も聞き返すことができるので、徐々に耳を英語に慣らしていくことが可能です。
そして、それぞれの問題には解説もついており、自分の間違いを振り返りながら学べます。
料金 | 無料 |
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レベル | 全レベル |
ディクテーションはリスニングアップに効果的な勉強法
ディクテーションは、リスニングの音声を聞いて書き取ることにより、聞き取れない部分が明らかになります。
聞き取れない部分を見つけて、復習や対策することによりリスニング力向上の効果が期待できます。
また、自分の思っていた発音と違うことに気づけるのも良い点です。
TOEIC L&R TESTのリスニングパートのスコアアップにつながるため、積極的にディクテーションを取り入れましょう。